ブックタイトル金沢大学広報誌|アカンサス No.39

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金沢大学広報誌|アカンサス No.39

[頭脳循環プログラム]01PROJECT革新的機能性超分子材料開発に向けた日米欧加研究ネットワークの戦略的構築(平成27年度~平成29年度)超分子から新たな機能性材料の開発へ新学術創成研究機構事業代表者:水野元博教授社会の急速な発展に伴い,その基盤を支えスナノクリスタル」のフィルム作成に精通し※1る機能性材料の多様化?高機能化が強く求められている現在,複数の分子を融合させることで個々の分子にはない新しい機能を生み出す「超分子」に注目が集まっています。金沢大学はこの超分子の特異な性質を利用して社会に役立つ新たな機能性材料を開発することを目標に研究を進めています。本事業では,新たな超分子を創り出す「機能性超分子創製」,超分子の内部構造を調べる「機能性超分子解析」,超分子を実用的な材料へと発展させる「機能性超分子応用研究」に取り組んでおり,各研究領域で国際的な実績を持つ本学の研究者が海外の研究機関と共同研究を実施。中でも,機能性超分子解析と機能性超分子応用研究においては,特出した研究成果を挙げている海外研究機関に本学の若手研究者を派遣し,新たな成果の創出を目指しています。機能性超分子解析では,紙の原料であるセルロースから作られる小さな結晶「セルローているカナダの研究機関と共に,その内部構造の解明に取り組んでいます。フィルムの作り方によって内部のイオンや分子がどのように変化するかを調べることで,新たな材料開発のノウハウを構築することにつながります。また,機能性超分子応用研究では,米国の研究機関と連携し,キラルの性質を生かした材料開発の共同研究を進め,3Dディスプレーなどへの応用が期待できる分子「トリプチセン誘導体」の一種を新たに開発しました。これらの国際的な共同研究をきっかけに,海外の著名な研究者を本学のリサーチプロフェッサー(招へい型)として登用したり,本学に招いて国際シンポジウムを開催したりと,海外の研究機関とのネットワークが構築されました。このネットワークを軸に,新たな材料開発の研究など,次のステップとなる共同研究を推進していきます。※1機能性材料:感光性,電気伝導性などの物理的?化学的な性質を持ち,さまざまな機能を発現させる材料。※2キラル:右手と左手の関係のように,ある物体が自らの鏡像と重ね合わせられない性質。※2S水素結合部位C8H17C8H13超分子による機能性材料の開発2 6H-NOO N-H溶解性を調整するアルキル基個々の分子超分子機能性材料開発したトリプチセン誘導体トリプチセンユニット蛍光発光性ピレンユニットSC8H13C8H17Pick Up!リサーチプロフェッサー(招へい型)本学の卓越した研究分野を先鋭化し,先進的?独創的研究の推進および多様な基礎研究の充実を目的に国内外から本学に招へいした極めて顕著な業績を有する研究者。平成28年ノーベル化学賞を受賞したジャン=ピエール?ソヴァージュ教授もその一人で,水野教授が代表者を務める超然プロジェクト「超分子による革新的マテリアル開発の拠点形成」の研究に携わっています。※超然プロジェクト:本学の優位性のある研究領域を核とした世界的な研究拠点を形成するための取り組み。※ノーベル賞受賞の記者会見でコメントするソヴァージュ教授4 39

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